日本ラカン協会第10回ワークショップ詳細
日時:2010年10月31日(日) 14:00〜17:00
場所:専修大学神田校舎7号館774教室(7F)
(〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8)
参加費:無料
日本ラカン協会では以下の要領で第10回ワークショップを開催致します。
どなたでも参加可能ですので、ふるってご参加下さい(参加費無料)。
タイトル:「後期ラカンへのアプローチ」
(各提題40
分、質疑応答:全体で60分)
提題者:荻本芳信 (荻本医院)
ラカンの sexuation
―Savoir du psychanalysteの一セミネール(1972年6月1日)を中心に
概要:主に
Savoir du
psychanalysteの最後のセミネール(1/6/72)を下敷きにして、以
下の問いに答えてゆくことにします。@ラカンは論理学、集合論について独自の捉え方をしていますが、sexuationの式からこれらをどう読み取るべき
か。Aこの時代のラカンの思想がボロメオの輪においてはどのように反映されて現れてくるか。Bsexuationの式と四つの言説を繋げることは可能か。
(当日、各自、上記セミネールをhttp://gaogoa.free.fr
/SeminaireS.htmからプリント・アウトして持ってきていただけると有り難いです - 荻本)
提題者:上野修 (大阪大学)
真理と主体─デイヴィドソンの根元的解釈とラカン
概要:ラカンの「シ
ニフィアンの主体」の問題系に、分析哲学のドナルド・デイヴィドソンの意味理論を接続する。問題の中心は、真理と意味との関係、および言語修得における真
理の審級の役割と原抑圧との関係である。シニフィアンへの同一化の議論をデイヴィドソンの「根源的解釈」の理論と対比させながら、主体の
隠喩化の論理を明らかにしたい。参照されるテキストは次のとおり。デイヴィドソン:『真理と解釈』、『主観的、間主観的、客観的』、『真理と述定』のそれ
ぞれに所収の論文。ラカン:『エクリ』所収の「主体の転覆」、「科学と真理」。
提題者:原和之 (東京大学)
言語と場所―ラカンの「オイラー図」批判から出発して
概要:「オイラー
図」とは、複数の円を利用して集合間の関係を示す図である(日本ではむしろ(若干の違いはあるものの)「ベン図」という呼び方が分かりやすいと思われる
が、ここではラカンの用いた呼称に従う)。『同一化』のセミネールでトポロジーの装置を導入するにあたって、ラカンはこれを、論理的な思考の
中に空間的な直観の諸前提を、検討されないまま導入してしまうものとして批判した。しかしにもかかわらず、ラカンはその後もいくつかの場面でこの図を利用
し、やがてファンタスムについての議論の中核的な装置として利用するように
なる。本発表では、この「批判」後のオイラー図の持つべき意味を検討し、それが後期におけるトポロジーの参照との間に持つ関係について考察する。
司 会 :磯村大 (金杉クリニック)
第
10回ワーク
ショッププログラム(PDFファイル178KB)
以上